0.予告編
君には到底信じられないことかも知れないけど。
昔々、今から30年くらい前、君たちのお父さんやお母さんは、
み〜んな、火星に行きたいと思っていたものなのです。
大人の冗句として火星の土地が売りに出されたり、
火星を舞台にした冒険活劇が次々と発表されたり
していたんだよ。
でも、みんな、そんなことはもう忘れたよ、て顔をして暮らして
るんだよね。火星に対する夢とか期待といったものは、現実に
火星が身近になってみると、なんだか萎んでしまって、経済効果(^^)
とか、儲かる儲からない、って話が前提になってしまったみたい。
高等生物がいそうにないってことも、はっきりしちゃったし。
でも。
最近になって、再び火星を舞台にしたSFや、月や太陽系の他の星
への興味が、アメリカで流行の
兆しを見せています。今、なぜ、火星なのでしょうか。今、なぜ
太陽系なのでしょうか。
その理由の一つは、ボイジャーなどの探査宇宙船からの
太陽系の他の惑星の情報が手に入るようになった
からです。そしてその情報を処理するコンピュータが、
簡単に手に入るようになったからですね。
もう一つの理由は、今後、新たな計画があんまり見込みが
なくて(;_;)、しばらくはこの手持ちのデータが古びない
ので、じっくりと考える暇ができたこと、みたいなんだけど。
1.テスト編
火星・Olympus MonsのCGビデオを作りました。
1 M Byteあります。←リンク切れです。
今日のところは、これまで。
近いうちに続きを書きます。
2.正式公開編
1.8 M Byteあります。1995年のオリジナルファイル:フィル修復可能なビデオプレイヤーが必要です。
(『パソコンで楽しむ山と地図』NIFTY-serve 山の展望と地図のフォーラム編(インターリミテッドロジック発売、1995)所収)
1.4 M Byteあります。mpeg4にコンバートしました。
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タイトル Olympus Mons探訪
著 作 権 放棄
内 容 OLY.MOV (QuickTime movie)
Macintoshまたは
MS Windows及びQuick Time for Windowsランタイム
が必用です。(256色以上を強く推奨)
使 用 法 メディアプレーヤー等で鑑賞
ジャンル CGアニメーションムービー
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1.はじめに
Olympus Mons は、火星にある太陽系最大級の火山であり、
その周囲に対する標高は20000m、直径約600kmという巨大
な楯状火山です。
Viking Orbitersによる探索のデータから、火星表面の
地形データが作成され、その詳細な姿を知ることができるよう
になりました。(本CGでは1kmメッシュ程度の精度のデー
タを利用しています)
2.解説
山麓南東の赤道付近の平原から北東へと向かう飛行機は、
砂塵の彼方にOlympus Monsを捉え、高度を上げます。砂嵐も
ちょうどやみ、ハワイ島のマウナロア火山のような、ゆるや
かなスロープからなるOlympus Monsが視界に広がります。
南側の斜面から平坦な頂上に向い、眼下に複数の火口を望
みます。さらに北麓の平原を一望してから右に旋回します。
40000mの上空から眺める火星の地表に、筋状の地形、クレー
ターなどの特徴的な地形が目に入ります。
最後に、北東方面から再びOlympus Monsに接近します。
標高差7000mに及ぶ東面巨大バットレス(Olympus Rupes)を望
んで今回の探訪は終了します。
3.参考文献
火星の地形データ
・Mars digital topographic map, Vol.7
NASA,USA_NASA_PDS_VO_2007 Version 2(1993).
・VistaPro 3.0(CD-ROM edition),
Virtual Reality Laboratories Inc.(1993).
日本語版はエー・アイ・ソフトより発行。
・Mars Explorer,
Virtual Reality Laboratories Inc.(1993).
火星の火山の概要
・松井孝典、火星の火山、
「火山の事典」朝倉書店p.228(1995)
火星のモデルには、
赤道半径 3393 km
扁平率 0.0059
を用いました。
なお、作者はこのCGの内容に対しいかなる意味での保証も
行いません。
ムービーは著作権放棄とします。
Acknowledgement
The author would like to thank NASA Mars Observer Program, the
Planetary Geology and Geophysics Program, the Planetary Data System,
the US Geological Survey, and the National Space Science Data Center
through the World Data Center A for Rockets and Satellites.
24 Aug. 1995, Kragen
(11 Nov. 2022)
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このページの画像は
(1)小松崎茂、火星王国、集英社、1948.12、但し画像は復刻版
(2)Isaac Asimov's Science Fiction Magazine(U.S.), Sep. 1985.
featuring "Green Mars" by Kim Stanley Robinson.
の表紙より引用したものです。