「霧時雨 富士を見ぬ日ぞ 面白き」(芭蕉)
−なんて境地にはなかなか達しない不心得者で、パソコンの上で
なかなか見られない遠くの景色を簡単に再現したい、という思いが
高じて、こんなソフトを作りました。
MoVは、数値地図(250mメッシュ標高、1kmメッシュ標
高/平均標高)データなどを利用して、任意の地点の風景を作成す
る、風景シミュレータ・ソフトです。主に山岳の遠望を再現するこ
とを目的としており、近景の方は少々苦手ですが、静止画CGだけ
でなく、動画の作成にも応用可能です。
MoVは、MS−ウィンドウズ、PC−98、及びDOS/V上
で動作します。数値演算コプロセッサが事実上必須ではありますが、
メモリの少ない家庭用パソコンで、数値地図を複数枚利用した本格
的な地形データ処理ができるのが特徴です。また、地球の丸み、大
気による効果(光の屈折、散乱)などを計算し、「実際の景色の見
え方」を自動的にシミュレートしますので、専門的知識を必要とせ
ず、容易に美しいCGを作成して楽しむことができます。
視点の入力を経緯度と標高で行うことにより、正確な場所からの
展望シミュレーションができます。経緯度データは、パソコン通信
の達人たちが作成した膨大なデータベースが利用でき、日本の主な
山の位置は、それらのデータベースから簡単に知ることができます。
将来は衛星写真や数値地図(50mメッシュ)に対応し、よりリ
アルで正確なシミュレーションを行うことを検討しています。
平成7年7月28日 Kragen(真田)